【里親Q＆A】

同じ立場での里親同士で子育ての経験や悩みを分かち合える仲間ができます。
また会報誌「ともしび」やニュースレター「あゆみ」で会や里親に関連する情報が得られたり、交流研修参加や研修会の受講もできます。
子どもの養育で困った時も日頃から付き合いのある里親同士ならサポートもしやすくなります。

令和4年現在で約110家庭（or組）ほどいます。

多くの方が子どもの委託のある前、里親登録されてすぐの、時間や気持ちに余裕がある間に入会しています。里親の友人や先輩とつながり、子育てを身近に知ることができるので、養育が始まった後に参考になったり、レスパイトや養育援助を頼む際にも、親も子も安心だったという話をよく聞きます。

あゆみの会は当事者団体で、会の活動の中心になる人たちもまた、子育てや仕事で当は忙しくしている里親です。子どもの養育に悩み時に成長の喜びを分かち合いながら、出来る範囲での活動を行っています。どうぞ無理せず、大変なときは活動を離れて、一人の会員として見守ってください。そしてもし日々の生活の余裕ができれば活動に参加し、その時大変な里親さんの力になってください。

パス交流研修や新年会、地域別のランチ会などのイベントで使われています。その他あゆみの会の企画する研修などはほとんどが無料で参加できます。過去には、乳児院での試食会、映画会、乳幼児救命救急講座などもありました。大切なのは、お互い情報交換しながら、自分たち以外の里親子と知り合いになったり、つながり合うこと、また会員は全国里親会や関東甲信越静里親協議会、神奈川フォスターケアサポートプロジェクトのメンバーでもあります。全国大会などを通じて、市外の里親さんと知り合いになったり、厚生労働省の行政説明を聞いたりすると、国レベルでの里親制度の空気感を実感できます。

里親になるかどうか迷っている時は、まずお住いの所管の児童相談所または民間フォスタリング機関（養育里親はNPO法人キーアセット、養子縁組里親はかわさき里親支援センターさくら）へ連絡してみてください。
経験者に話を聞きたい時は養育体験発表会などに足を運んでみてはいかがでしょうか。
先輩里親たちの貴重な体験談が聞けると思います。

養育里親の場合、特に法律上で設けられた年齢規定はありません。
養子縁組里親場合は、児童が20歳に達した時、里親の年齢がおおむね65歳以下であることが望ましいと、里親委託ガイドラインに記されています。しかし、これについても絶対ではなく、自治体により判断が分かれるようです。

知識、経験があり、児童を適切に養育できる場合、養育里親の登録は可能です。単身者での登録については、個別に民間フォスタリング機関及び児童相談所へご相談をしていただくことがよいかと思います。養子縁組里親の場合、単身者での登録は出来ません。また事実婚の場合も登録出来ません。

現在同居している家族の同意を取りましょう。特に実子のいる家庭はよく話し合ってみてください。
また親族にも里親になりたいということを伝えておきましょう。

大丈夫です。里親として子どもを迎え入れるために必要な知識などは登録前の研修で身に付けることができますし、児童相談所の職員などが電話や訪問により疑問や悩みをお聞きして一緒に解決方法を考えます。

所定の研修を受けるなど一定の要件を満たしていれば、特別な資格は必要ありません。
欠かせないのは、子どもの養育に対する理解と熱意、そして子どもへの豊かな愛情です。

児童相談所から子どもが委託されると毎月「措置費」が支払われます。
措置費とは児童福祉法に基づく措置に伴う経費で、里子を養育している里親の方に対して、里親手当などを含む措置費が支給されます。養子縁組里親・親族里親の場合、里親手当の支払いはありません。

里親として迎えいれた子どもも、必要に応じて保育所や放課後児童クラブを利用する事ができます。

学習塾や家庭教師などの学習にまつわる費用は補助されますが、習い事の費用は対象ではありません。

市の子育てサービスはもちろん、里親レスパイト制度（一時預かり）や養育援助事業を利用することもできます。教育・医療を含む養育にかかる費用は原則公費でまかなわれます。また、日頃から、児童相談所、NPO法人キーアセット（民間フォスタリング機関）、児童養護施設や乳児院などの施設がチームとなって里親さんをサポートしています。研修の機会や、里親さん同士で交流する機会もあります。

保護者の死亡、行方不明、傷病による入院または虐待など、さまざまな事情から家族と暮らせなくなった子どもが対象となります。年齢は原則18歳未満ですが、必要に応じて20歳になるまで対象となります。年齢は原則18歳未満、必要に応じ20歳となるまでが対象でしたが、厚生労働省は今国会に提出する児童福祉法改正案で原則18歳までという年齢制限をなくす方針を示しており、この上限は変わっていくと思われます。（2022年2月現在）

平成29年1月1日に施行された「改正育児・介護休業法」により、養育者は育児休業を取得することが可能となりました。特別養子縁組は法律上の親子関係が認められるまでに最低でも約６ヶ月間の試験養育期間が必要です。法改正以前はその６ヶ月の試験養育期間のあいだは、まだ法律上の親子ではないので、育児休暇が取れないことが問題となっていました。特別養子縁組で子供を迎えた共働き夫婦にとっては画期的な改正となりました。養育里親の場合も育児休業を取得することができますが、その場合は児童相談所のケースワーカーさんと相談しながら進めた方が良いでしょう。

養育里親の場合、数週間～1年以内の短期委託から、数年間～自立までの委託等、一人ひとりの子どもたちのニーズと里親をされる方の状況を照らし合わせながらマッチングします。養子縁組里親の場合も、子どもを迎えるまでの期間はケースバイケースでさまざまです。育ての親となる夫婦と子どものマッチングを慎重に行いながら判断していきます。

子どもが本名を使うか、通称として、里親の姓を名乗るかは、ケースバイケースですが、それぞれの事情を勘案して決めていく事になります。

受診券は、子どもの本名でも通称名でも作成してもらえます。基本的には本名で作成されますが、通称名の受診券を希望される場合（医療機関に受診する際に、こどもの本名で呼ばれると困る場合など）は、担当ケースワーカーに依頼しましょう。

母子手帳は、児童相談所から里親に委託される際に渡されます。入学手続きの際や予防注射の履歴などを書かされるので必ず分かるところに保管してください。

子どもが自分の出自・ルーツを知ることは、子どもの権利として法で定められています。育ての親は、子どもの年齢に合わせて、実親や出自についての真実を伝え続けていくことが大切です。
子どもの全てを受け入れた上で「私たちは望んで家族になった」、「あなたはかけがえの無い存在」だと伝え続けていくことが養親としての大事な役割でもあります。

児童相談所から子どもを委託されると同時に、里親は「里親損害賠償保険」に加入しています。この保険は、財物事故が生じ、その被害者との間で賠償問題が発生し、法律上の賠償責任を負った場合にその損害を支払うというものです。保険料の支払いや加入の手続きは川崎市で行います。

児童相談所の担当児童福祉司または里親担当の職員へご連絡ください。子どものご心配な点について、具体的に詳しくご説明いただいた上で、どのように対応すべきかを検討します。
里親さんと相談しながら、行動観察や心理検査、心理療法、必要があれば医学的観察・相談など必要な対応を選択して進めます。
子どもと里親さんで一緒に児童相談所へ来ていただくことになりますが、電話での相談や里親さん宅への訪問という方法で対応できることもあります。

子どもが低年齢の場合は、養親自らが里子である事情をカミングアウトしない限りは分からないことが多いです。しかし公園など知り合ったママさん達には「どこの病院で産んだの？」「出産はどうだった？」などの話題で困ってしまうシーンもあると思います。正直に答えることも一つの方法ですが、一旦その場を離れたり、事前に質問される内容を想定した答えを用意しておくこともおすすめです。時と場合によっては子どもの安全や個人情報が知られて危うくなるケースもあることを心に留めておきましょう。

担任の先生、学校職員には里子であることを事前に伝えておくことが望ましいでしょう。調整に際しては、児童相談所に支援を仰ぐこともできます。

児童相談所をはじめ、各支援機関窓口へ連絡してください。また里親会の先輩などにも相談してみてください。

基本的に里親と実親さんは会うことはありません（トラブル回避の為）。ケースバイケースですが、子どもは実親さんが交流を望んだ時に会うことがあります。